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更新日:2025.01.16

【三次市小田幸町】広島県立歴史民俗資料館 / 三次や広島、日本の歴史に触れる

子どもたちの心に種をまいて 楽しい気持ちを育てていきたい

中国山地の中央部に位置する県北地方は、日本海にそそぐ江の川と中国山地の豊かな自然や風土を背景に、数多くの歴史遺産が残されている地。“中国山地と江の川”をテーマにした『広島県立歴史民俗資料館』はどのような展示がされているのか、その展示内容から何がわかるのか、主任学芸員の平川孝志さんに教えてもらいました。

基本情報

施設名
広島県立歴史民俗資料館
所在地
三次市小田幸町122
ホームページ
https://www.pref.hiroshima.lg.jp/site/rekimin/
営業時間
9:00~17:00(入館は16:30まで)
お休み
月曜(祝日の場合は開館、翌平日休み)、年末年始
電話番号
0824-66-2881

施設の見どころ

広島県の古墳の約1/3が集中している古墳密集地帯として知られる三次市。その特徴を典型的に示す古墳群(史跡 浄楽寺・七ツ塚古墳群)を中心に、約30haの丘陵を整備した公園が『みよし風土記の丘』です。敷地内には古墳群をはじめとし、復原した古代の建物、重要文化財である旧真野家住宅などがあり、ゆっくり見て回ると1日かかるほど充実しています。緑豊かな敷地を散策する前に、まずのぞいてみてほしいのが、駐車場からすぐにある『みよし風土記の丘ミュージアム(広島県立歴史民俗資料館)』。

“中国山地と江の川”をテーマにした、地域の考古・歴史・民俗にまつわる資料を保存展示し、広く公開しています。入口から入ると、広島県の地形とおもな文化財を解説したガイダンスコーナーがあり、そのすぐあとには東酒屋町の矢谷墳丘墓(史跡)から出土した特殊器台・特殊壺(重要文化財)が鎮座しています。展示は、通史コーナー、学習コーナー、体験コーナーに分かれており、ひと通り回ると県北地方の昔の人々の暮らしや歴史が学べるようになっています。

主任学芸員の平川孝志さんは、かつて発掘調査に関わり、福山市にある広島県立歴史博物館でも学芸員を務めていたこの道のプロ。積極的に民俗文化について来場者にレクチャーをしてくれます。「三次という地が、そもそもちょっと特殊なんです。吉備(岡山県)と出雲(島根県)に挟まれ、交通の要衝だったことは容易に想像できます。また、吉備と出雲といえば、どちらもかつて強大な勢力を持っていた地。土器の特徴にも吉備と出雲から影響を受けたであろうことが見て取れますよ」。一見すると同じように見える土器ですが、形や文様にその土地らしさが表れているのだそう。「また、どんなものを使っていたかで、当時の人たちの暮らしが見えてきますよね。当然、今の私たちの暮らしに役立っているものの原形があったりもします。例えば、鉄を作るたたらは古墳時代と方法自体は変わりません。明治に入ると外国から入った技術で製鉄法は変わりますが、それまでたたら製鉄は日本の産業を支えてきました。そんなことがわかるのも、歴史を紐解く楽しさですね」。

幼い頃、学研から出ていた『学習』という雑誌がきっかけで歴史の道に進んだと話す平川さん。歴史や民俗について学ぶ楽しさを「元気がもらえる」と言います。「昔の人たちってこういう暮らしをしてたんだ、頑張ってたんだなって思うと、元気になれるんです。“ロマンがある”と表現する人もいますし、感じ方は人それぞれですが、ぜひ実際に訪れて太古の人々の暮らしに思いを馳せてもらえればと思います」。施設には一般の人の来場ほか、広島県内の小中学生が校外学習で訪れることも多いそう。

「もっと身近に歴史を感じてほしいので、勾玉づくりや土器づくりをはじめ、多くのワークショップを開催しています。ぜひチャレンジしてみてくださいね」。常設展以外に、歴史や民俗に関わる企画展も開催、時にはおもちゃ展などちょっと遊び心のある企画展も開催したりするそう。見て、聞いて、触れて、楽しみながら学びを得に一度訪れてみてはいかがでしょう。

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※2025年1月16日時点現在の情報です。最新の情報と異なる場合がございますので、あらかじめご了承ください。

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