【三次市三和町】 酒造りまるごと体験ツアー 第2回「酒米の稲刈り体験」
まだまだ残暑が続く2023年9月の三次市。
田んぼのあぜ道には彼岸花が咲き、トンボが飛び、時折吹く心地よい風が秋の訪れを告げています。
この体験ツアーは、前回の「酒米の田植え」に続いて2回目。
東京で、広島の日本酒のみを扱う日本酒バー「SAKEbar古風路」を経営するほか、日本酒関連イベント運営を行う株式会社こふろが主催。今回も、広島県が誇る銘酒「美和桜酒造」の全面協力を得て開催されています。
第1回「酒米の田植え」から4カ月。
台風や酷暑を乗り越え、三次市三和町の美和桜酒造周辺の田んぼが黄金色に色づいたとの知らせ!
主催の株式会社こふろ 國村周平さん、美和桜酒造 坂田賀昭社長のあいさつがありました。
春に続き参加する人たちは、久々の再会。
今回から参加する人たちは、ワクワクのスタートです。
「今日は、酒蔵見学をしたのち、春に田植えをしてもらった酒米『八反35号』を、実際に鎌で刈ってもらいます」と説明がありました。
美和桜酒造の酒蔵見学。
「酒造りには、酒米も大切ですが、水もとても大切。ここ三和町と安芸高田市の境にそびえる大土山(おおづちやま)の伏流水を、仕込み水に使っています」と説明。
緑のタンクは「仕込みタンク」、白いタンクは、清酒の「貯蔵タンク」。
「精米したお米は、2週間程度寝かせる枯らしという期間を経た後、水を吸わせて洗米し、甑(こしき)で蒸します。麹造り、酒母(しゅぼ)造りをしたのち、添(そえ)、仲添(なかぞえ)、留添(とめぞえ)という三段仕込みの工程を行います。その後、温度管理をしながら発酵させ、絞って、やっとお酒が完成します」という説明に、耳を傾ける参加者。
酒米と食用米との違いや、米の出来具合が酒の仕上がりに影響するのかなど、積極的に質問がありました。
「三和町は、県内5つの酒米団地の一つ。団地の中に酒蔵があるのは美和桜だけ。地域に根差し、よい米が近隣でとれる、地の利を生かした酒造りができるのが特徴です。米の香りと、米の味が感じられ、田園風景が浮かんでくるようなお酒を目指しています」と坂田社長。
いよいよ、稲刈りです。
美和桜酒造から、徒歩で田んぼへ向かいます。
自然豊かな光景が広がり、空気がおいしい~。晴れ間が続き、田んぼの中は「酒米の稲刈り体験」に絶好のコンディション!
最初に、坂田社長から稲刈りの説明がありました。
「稲をにぎって、鎌を前に引く!」
簡単そうに見えますか、どうでしょうか?
酒米の「八反35号」㊧と、食用米の「八反錦」の長さを比べてみると・・・、「八反35号」が長いことが分かります。
全員で記念撮影。
刈り取った稲は、美和桜酒造のご厚意で1株持ち帰り。
ぎっしり実った稲穂を見て、「色の変化を楽しみたい」「スズメに食べられないように」「インテリアにしたらいいかも」と喜びの声が上がります。
もう1株は、年末に「しめ飾り」をつくるために保管しておきます。
稲刈りの後はMy日本酒のラベル作り。
完成をイメージして、酒瓶に貼るラベルを描きます。
水彩、筆、マーカーなど、いろんな画材で自由にトライ。
美和桜酒造の2階広間で昼食。
三次で加工するジビエや、三次産米の栗ご飯などが入った弁当に舌鼓!
農作業のあとのご飯は格別です。
精米度数の違いが分かる酒米のサンプルも見せてもらいました。(写真右)
美和桜さんから粋なプレゼントが!
何と!特別純米酒「秋あがり」(720ml)をいただきました。
酒米「雄町」を使用し、華やかでフレッシュに仕上げ、ひと夏、タンクで熟成させています。
「タンク内で味が落ち着いて、飲みやすくなっていると思います。雄町特有のふんわりした飲み口、香りを楽しんでください」と福田さん。
「常温でも、冷でも、ぬる燗でも。鮭やキノコと合わせてもいいですね」
温度によって味わいの違いが楽しめるのも日本酒の特徴です。
「地域に根差した酒蔵がある三和町を知ってもらい、ファンになってもらいたいと、このツアーを企画しました。わが故郷に、遠方から足を運んでもらえることに、心打たれます。ツアーは、三和町の文化的産業である酒蔵と、米作りの一連の流れを盛り込んだ内容となっています。実際に作業をしてもらうのが特徴。体験を通して三次や三和町の魅力に触れ、またいつか足を運んでもらえたらうれしいです」と國村さん。
次回の訪問を楽しみに、美和桜酒造をあとにして、次に向かったのは、三次の大人気フルーツ狩りスポット「平田観光農園」です。
こちらでは、日本唯一の「ちょうど狩り」が可能です。
いろんな果実を少しずつ、チケットと交換しながら味わいます。
広大な園内を散策。シャインマスカットが鈴なり!
「どれがいいか、見て選べるのがいいですね」「狩りやすい高さに実っていて、移動もラクラク」
大粒の房がぎっしりついたシャインマスカット。
出口で果実とチケットを交換。いいお土産になりました。
酒蔵見学、稲刈り、ラベル作成、フルーツ狩りと、盛りだくさんの一日で、三次の秋を堪能した参加者たち。
次は11月下旬(予定)に、酒造りで再会することを約束しました。
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