【三次市東酒屋町】奥田元宋・小由女美術館 / 日本で一番、月が美しく見える三次の美術館 - 三次市観光 Walk @round Miyoshi(三次観光推進機構公式ウェブサイト)|広島県三次市

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【三次市東酒屋町】奥田元宋・小由女美術館 / 日本で一番、月が美しく見える三次の美術館

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奥田元宋・小由女美術館

住所/三次市東酒屋町10453-6 電話番号/0824-65-0010

『奥田元宋・小由女美術館』は夫婦の思いと三次市の強い要望があり、2006年4月に開館しました。自然を描いた元宋の日本画、華やかな小由女の人形は、訪れる人の心を魅了してやみません。スタッフとして勤務する横永さんもいつしかその世界観に引き込まれるようになったそう。芸術の持つ魅力と力、美術館への思いを語ってくれました。

三次市吉舎町生まれの日本画家・奥田元宋と、同町に育った人形作家・奥田小由女(旧姓・川井小由女)。「ふたりの美術館をつくりたい」という思いで作品を大切に保管しており、それらを三次市に寄贈したことで国内でも類を見ない夫婦の名前を冠した美術館が誕生しました。日本画の「平面」と人形の「立体」が織りなす芸術様式の共鳴と、自然と調和した空間が最大の魅力です。元宋の代表作『待月(たいげつ)』にちなんで掲げられたコンセプトが、「日本で一番、月が美しく見える美術館」。一面ガラス張りのロビーは月が最も美しく見えるよう設計されており、夜空に浮かぶ月と水面に映る月影がシンクロした、息をのむような光景を見ることができます。その情景をしっかり味わってほしいと、美術館では満月に合わせロビーコンサートを開催。音楽家たちが奏でる心地良い調べと幻想的な月明かりが、心満ちるひと時へと誘ってくれます。また、開館当初より設えてある茶室は美術館の静かで穏やかな空気に馴染むしっとりとした佇まい。こちらでも満月の日に呈茶会を開いており、表千家、裏千家、上田宗箇流、松莚流と主だった流派が愛用。唯一無二の存在感で、婦人雑誌の特集『家元が愛した茶室』で堂々と表紙を飾ったほど。元宋の作品に多用される深い赤色は「元宋の赤」と呼ばれ、象徴的なカラーとして多くの人に認知されています。ロビーのチェアー、パネル、シンボルツリーのイロハもみじなど、館内では至るところで赤色を使用。そんな建築物の意匠も大きな見どころのひとつです。

ここでスタッフとして働く横永律子さんは、勤務して14年目。人の紹介で、現在の職場にたまたま縁があったのだといいます。「お恥ずかしい話ですが、芸術に関心があったわけでも造詣が深いわけでもありません。けれど、ここで働いて毎日作品を目にするようになって、次第に魅了されるようになったんです」。中でも横永さんの胸を衝いたのが、家一軒が描かれた『山村図』。「母の郷里である三次市君田町の風景とよく似ていて、はっとしました。華やかな作品ではないのですが、どこか心に沁み入るような温かさと懐かしさがあって。それから自分なりに作品の勉強を積極的にするようになりました」。

自然の中に身を置いて描いた故郷愛あふれる元宋の作品、母子の情愛などをテーマに華やかで安らぎに満ちた小由女の作品―作者の思いに触れるたび、ますます芸術が好きになっていったと話します。「常設展は年に4回ほど作品の入れ替えを、企画展は年に6回ジャンルにとらわれず多彩な作品を展示しています。2018年に開催した木梨憲武さんの作品展『Timing-瞬間の光り-』は、圧倒的な来館者数でした」。かつて全国8会場を巡回し大きな話題を呼んだ木梨憲武さんの作品展ですが、木梨さんは展覧会での募金を西日本災害支援金として寄附されたそう。「木梨さんの作品に元気をもらった」「笑顔になれた」という声が続々と寄せられたといいます。「アートの持つ力を目の当たりにした思いがしましたね。芸術ってすごいなと」。

人の心を支え、励ます、芸術の力…それらを未来ある子どもたちに感じてほしいと、美術館では子ども向けのサービスを多数用意しています。「ここ7年ほどは、三次商工会議所の協賛をいただき、みよし風土記の丘さんと提携して、夏休みスタンプラリーを開催しています。スタンプを集めて割引券や景品を用意し、普段行かない場所にも足を運んでもらえたらと。また、当館は常設展のみは高校生以下の入館料が無料で、夏の企画展会期中は、茶室の利用も大人1名につきお子様1名まで無料です」。目の前がみよし運動公園遊びの王国という立地もあり、美術館が無料と知っている地元の子どもたちは休憩がてら館内を利用することもあるのだそう。「通い慣れているせいか、マナーがしっかり身についているんです。お友達同士で“大きい声で話しちゃいけんよ”“走ったらいけんよ”と注意し合っている姿を見ると、ほほえましい気持ちになりますね」。格調ある佇まいからつい敷居が高いように感じる美術館ですが、立地とそれらのサービスで意外に暮らしに溶け込んでいる場所なのだと話す横永さん。「ここがこうして皆に利用される場所であり続けられるのは、多くのボランティアスタッフさんのおかげでもあるんです。当館には登録されている約200人のボランティアさんがいますが、交代で監視員などをすすんでしてくださり本当に助かっています。日常にうまく馴染んでいるのはスタッフさんたちの積極的な参加もあるからなのかもしれません」。地元の人にとってはより身近な施設に、遠方から訪れる人にとっては日々の慌ただしさを忘れられる場所として…日常と非日常が交錯する空間と珠玉の作品たちが、明日への活力を与えてくれるに違いありません。

 

 

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Information

スポット名 奥田元宋・小由女美術館
所在地 三次市東酒屋町10453-6
営業時間 9:30~17:00 ※満月の日は21:00まで
お休み 水曜、年末年始(2020年2月から試行)※ただし、原則として水曜が祝日または満月の日は開館し、翌日が休館
電話番号 0824-65-0010