【三次市甲奴町】一年の無病息災を祈る神事 須佐神社の的弓祭(まとうさい)
小童(ひち)須佐神社
■住所/三次市甲奴町小童1072 ■電話番号/0847-67-3341
須佐之男命(すさのうのみこと)を祀る「須佐神社(すさじんじゃ)」は、「小童(ひち)の祇園(ぎおん)さん」として知られ、鞆(沼名前神社)(ぬなくまじんじゃ)、戸手(素盞鳴神社)(すさのおじんじゃ)と共に「備後の三祇園」と呼ばれています。幣殿(へいでん)、小童神社本殿、波梨賽神社本殿(はりさいじんじゃほんでん)などがあり、一年を通じてたくさんの人々が足を運びます。
須佐神社には、多くの指定文化財があることでも有名です。
三次市無形民俗文化財に「的弓祭」(まとうさい)があり、毎年1月7日に開催されています。
的弓祭とは、須佐神社に江戸時代初期から伝わる弓神事。宮司が、弓場にて弓と矢を打ち鳴らし、その音で四方向から悪魔を呼び込みます。最後に、悪魔の目に見立てた的に向け矢を放ち、悪魔を退散させるというもの。一年間の無病息災を祈る伝統行事です。的を飾る松の枝を持ち帰ると、その年は無病息災といわれています。
的弓祭を前に、本殿で神事が行われます。近隣住民や観光客も厳かな神事を見守ります。
神事が終わると、近藤伸彦宮司と神職が、的、弓、矢を持って本殿から降り、祭場へ向かいます。
祭場には、弓の形にもみ殻が敷かれていて、神職たちは厳かにその上を歩きます。
宮司が祭場の四方向を左周りに3周。一方向に3回、天を仰ぎ、弓と矢を頭上で打ち鳴らします。その音で悪魔を呼び込むとされています。
3周すると、正面にある悪魔に見立てた的へ向けて、宮司が弓を引き、矢を放ちます。矢が放たれると、祭場に立ち入りが可能になり、参加者はわれ先にと的を飾っている若松の枝に集まります。枝を折って持ち帰ると、無病息災のお守りとなるそう。「今年は新事業を始めるので、ご利益のある縁起物となりうれしい」と話す人も。
近藤宮司は「日本固有の、神を信仰する神道は、縁とつながりを大切に、我々の生活に溶け込んできました。神社は自然、祖先、人とのつながりなど、日常生活と直結なもの。昔から伝わる伝統、行事を大切に、これからも地域の皆さまとともにありたいです。コロナ禍の中でも、希望を持って笑顔で過ごしてもらいたいとの思いを込めて神事を行いました。総代の皆さんを始め、地域の人たちが協力し、伝統行事を継承し、地域を盛り上げてくれています。今後も、人とのつながりを大切にしていきたい」と話していました。
長い歴史を持つさまざまな祭祀を継承している須佐神社。1月7日はぜひ弓神事「的弓祭」を見て、一年間の無病息災を祈りませんか。
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Information
スポット名 | 小童(ひち)須佐神社 |
所在地 | 三次市甲奴町小童1072 |
電話番号 | 0847-67-3341 |
外観写真 |