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幻の酒米で醸す酒を扱う、江戸時代から続く歴史ある酒蔵

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幻の酒米で醸す酒を扱う、江戸時代から続く歴史ある酒蔵

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山岡酒造

住所/三次市甲奴町西野489-1 電話番号/0847-67-2302

 

JR福塩線の中間に位置する、甲奴町西野にある『山岡酒造』。江戸時代・宝暦年間にまでさかのぼる由緒ある酒蔵です。幻と言われる亀の尾をはじめ、山田錦、雄町(おまち)、新千本といった酒米と、良質な湧水で酒造りを行っています。この酒蔵を先導する4代目、山岡克巳さんに蔵の歴史とこれからの未来について語ってもらいました。

創業が江戸時代・宝暦年間までさかのぼる『山岡酒造』は、中国山地にほど近い三次市甲奴町西野にある歴史ある酒蔵です。その始まりは、江戸時代から続いていた地元の酒蔵を明治の終わりに山岡家が引き継いだところにあると言われています。山寄せにあった蔵は道路沿いに移り、現在の場所で営むようになったのは昭和12年のこと。

仕込み水は山水から井戸水へ、今は年間を通して水質が安定している甲奴町有田の湧水を使用しています。ここの湧水は、程よく発酵を促してミネラルも適度に含む中軟水。酒造りに適したこの仕込み水と、自社栽培と委託栽培で作る4種の酒米から山岡酒造の酒は生み出されています。古くは『祇園正宗』、現在は『瑞冠(ずいかん)』『芦田川』『岩海』などが看板銘柄です。

4代目にあたる山岡克巳さんは、実家の酒蔵に携わるようになり35年。8年前に先代の敏成さんが他界してからは経営の一手を引き受けています。「東京の大学を卒業した後、中古品を扱う質の仕事をしていました。いつかは自分で商売をするのが夢で。実家へ戻ったのは両親の希望もあったけど、自分で蔵の運営をしてみたいという気持ちがありました」と話します。

もともと固定ファンの多い山岡酒造の酒ですが、より注目を集めたのが世間に起きた地酒ブーム。マンガ『夏子の酒』に出てくる『龍錦』という酒米のモデルが、山岡酒造で栽培している幻の米『亀の尾』だったことも話題になりました。「幻の米と言われる理由は諸説ありますが、栽培が難しくほかでなかなか手に入らないというところが挙げられます。酒の原料になるには最高の米ですが、背が高くて倒れやすく虫がつきやすいんです。そのため収穫量は通常の酒米に比べてわずか1/3程度と非常に少なく、ほぼ作られていないのが現状です」。しかしながら、この酒米で造られた酒は独特の穏やかな飲み心地を持ち、ピンとした後味が楽しめます。愛飲者の多い亀の尾を使った酒を造るため、山岡酒造では地元農家と「亀の尾栽培会」を結成し、作付け面積約5haの田で今でも亀の尾を作っています。「かつては環境に優しい合鴨農法で。どうしても手がかかるので一時期中断していましたが、今年からまた始めます。合鴨が田に入ることで土壌が豊かになり米の質が上がるので、より良い米が収穫できると思いますよ。フワフワと泳ぐ合鴨が愛らしいと、近隣の方たちも楽しみにしてくれています」。

そのほかに栽培している酒米は、スタンダードな山田錦と雄町、新千本。それぞれから成る酒は絶妙に味わいが異なり違った飲み口が楽しめます。「酒は嗜好品なので個人で好みがあると思いますが、うちの酒は食中酒に特にぴったりという声をいただいています」。事実、山岡酒造の酒は香り華やかなものが評価される新酒より、味がしっかりしていてほのかな酸味のある燗酒や純米酒の部門で多くの賞を獲得しているそう。「塩味の効いたつまみやソース味といったものにも負けないので、ぜひお試しください」。蔵の入口は販売店になっており、ここでしか手に入らない酒が選べるのも嬉しい点。山岡酒造で造られているすべての酒に加え、時期にならないと並ばない酒粕や、酒粕入りのお菓子もそろいます。「珍しいのは“しずく”という名の袋吊りの生酒。もろみを入れた酒袋を吊るし、自然の重力で落ちる一滴一滴を集めたものです。圧搾するわけではないので雑味がなく、きれいな口当たり。とれる量が少なく冷蔵を必要とする生酒なので、あまりほかで出回っていません」。

今後は、色んな土地の酒造りのお手伝いがしたいと話す山岡さん。「時代の流れで酒蔵がなくなってしまった地域がいくつもあります。そんな地域から、“自分たちの土地で採れる米でここにしかない酒を造りたい”というような相談を受けるようになりました。私たちの蔵はもちろんですが、他の地域でも住む人たちが誇りに思うような酒を一緒に醸していきたいですね」。

Information

店舗名 山岡酒造
所在地 三次市甲奴町西野489-1
ホームページ http://wp1.fuchu.jp/~zuikan/index.html
営業時間 10:00~18:00
お休み 年末年始
電話番号 0847-67-2302